９．自信じしんをもつ

何(なん)でもかんでも疑(うたが)ってかかると言(い)う、猜疑心(さいぎしん)の強(つよ)い人(ひと)がけっこういる。そんな人(ひと)は絶(た)えず気(き)をもんでいるから、気(き)の休(やす)まる暇(ひま)がない。そんな人(ひと)を恋人(こいびと)や伴侶(はんりょ)に持(も)ってしまった人(ひと)も災難(さいなん)だ。

猜疑心(さいぎしん)が強(つよ)いと、他人(たにん)に心(こころ)を許(ゆる)せないから、人間関係(にんげんかんけい)がスム(すむ)ーズ(ず)に行(い)かない。猜疑心(さいぎしん)は妄想癖(もうそうくせ)を強(つよ)める働(はたら)きもするので、ちょっとしたことでもパニッケを起(お)こす性格(せいかく)を生(う)み出(だ)しやすい。

他人(たにん)との付(つ)き合(あ)いがなかなかうまくいかないと思(おも)っているあなたは、一度(いちど)、自分(じぶん)が猜疑心(さいぎしん)にとらわれていないか点検(てんけん)して見(み)る必要(ひつよう)がある。

猜疑心(さいぎしん)の強(つよ)い人(ひと)の根(ね)っこにあるのは、自信(じしん)のなさや不安(ふあん)である。強(つよ)いおびえが心(こころ)に巣(す)くっているケースもある。いずれにせよ、猜疑心(さいぎしん)に振(ぶ)り回(まわ)されることから抜(ぬ)け出(だ)したかったら、自分(じぶん)に対(たい)する自信(じしん)をつけるのが一番(いちばん)だ。

自分(じぶん)に自信(じしん)をもていれば、周囲(しゅうい)の言動(げんどう)に惑(まど)わされなくなる。逆(ぎゃく)に周囲(しゅうい)の言動(げんどう)をあまり気(き)にしないようにすれば、安定(あんてい)した自分(じぶん)と言(い)うものが育(そだ)ってくる。

これだったら、絶対(ぜったい)に人(ひと)に負(ま)けないというものをもつことが、自信(じしん)につながることは確(たし)かだが、何(なに)も出来(でき)ない自分(じぶん)をそのまま受(う)け入(い)れてやることができれば、より確固(かっこ)とした基盤(きばん)ができる。

他人(たにん)と競争(きょうそう)することによって得(え)られる自信(じしん)は、自分(じぶん)よりすぐれた者(もの)が出(で)てきたときに、簡単(かんたん)に覆(くつがえ)されやすいのだ。