キュリー夫人のノーベル化学賞受賞から100年に当たる来年を、国連が「世界化学年」と定めたことから、国内でも学会や産業界が協力し、化学の担い手を育てる取り組みを各地で行っていくことになりました。
化学の学会や産業界などで作る「世界化学年日本委員会」は、6日、東京・千代田区で会見を開きました。委員長を務めるノーベル化学賞受賞者の野依良治さんが「化学の果たす役割を広く社会に知ってもらうとともに、化学が作り出す、すばらしい未来を提案していきたい」と訴えました。委員会は、来年、全国にある科学を学ぶ施設に依頼し、子どもから大人までが楽しめる、実験や身近にある化学製品を紹介する展示コーナーを新たに設けてもらうほか、最先端の化学研究に携わる研究者たちが、一般の人たちに研究成果をわかりやすく伝える講座を開くといった、化学の担い手を育てる取り組みを各地で行っていくことになりました。国連は、来年がキュリー夫人のノーベル化学賞受賞から100年に当たることから「世界化学年」と定めていて、国内各地での活動や催しは、「世界化学年日本委員会」のホームページで紹介されます。