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『論語』の子罕篇-12
日期:2014-03-22 10:49  点击:478
[白文]12.子疾病、子路使門人為臣、病間曰、久矣哉由之行詐也、無臣而為有臣、吾誰欺、欺天乎、且予与其死於臣之手也、無寧死於二三子之手乎、且予縦不得大葬、予死於道路乎。
 
[書き下し文]子、疾(やまい)、病(へい)なり。子路、門人をして臣たらしむ。病、間(かん)あるとき曰く、久しいかな、由の詐り(いつわり)を行うや。臣なきに臣ありと為す。吾誰をか欺かん、天を欺かんか。且つ予(われ)その臣の手に死せんよりは、無寧(むしろ)二三子(にさんし)の手に死せんか。且つ予縦い(たとい)大葬を得ざるも、予道路に死なんや。
 
[口語訳]先生のご病気が重くなっていた。子路が門人を孔子の家臣に見せかけて手伝いをさせた。ご病気の症状が少し和らいだ時、先生が言われた。『お前が偽善を行おうとする癖は、随分と長いものになるな。家臣がいないのに家臣がいるように形だけ見せかけている。それによって私は誰をだまそうとするのだろうか?天をだますことができるだろうか?それに、偽者の家臣に見られて死ぬよりは、むしろお前ら数人の弟子に看取られて死ぬほうが良い。私は譬え立派な葬式をしてもらえなくても、道路で野垂れ死にするようなことはないだろう。』 
 
[解説]孔子の病状が重篤になったことを聞いて、子路は孔子に大夫(たいふ)並の礼遇をして上げたいと思い、自分の門弟を孔子の家臣へと仕立て上げようとした。それを見破った孔子は、既に士大夫(高級官吏)ではなくなっている自分に、形式だけの偽者の葬儀や家臣は必要ないとして、自分や天を欺瞞しようとする子路を愛情を持って叱ったのである。孔子は豪勢な権威のある葬式などを望んでいるのではなく、自分を本当に敬愛してくれる人たち、自分の死を悲しんでくれる人たちに看取られて死の瞬間を迎えたかったのであろう。
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