桃の節句の時期ではなく、暑い夏に人形を飾る珍しいひな祭りが、兵庫県たつの市で行われています。
兵庫県たつの市の室津地区には、戦国時代、結婚式を迎えたばかりの花嫁が戦に巻き込まれて亡くなったという説話が伝わり、本来の桃の節句の時期ではなく、夏にひな人形を飾る風習がありました。この風習は戦後になってとだえていましたが、地域の町おこしに取り組むグループが7年前に復活させ、ことしもおよそ30の住宅や商店の軒先などをさまざまな人形が彩っています。中には、着物のはぎれを使った手作りの人形や、100年ほど前の人形もあり、訪れた人たちを楽しませていました。たつの市内から訪れた女性は「暑い時期のひな祭りは珍しいと思います。かわいらしい人形を見ることができました」と話していました。夏のひな祭りは今月29日まで行われています。