ことし１０月に国際線の定期便が就航する羽田空港で、新しい国際線ターミナルビルがテロの標的になったという想定で、初めての訓練が行われ、警視庁の警察官がテロリストを制圧したり爆発物を処理したりする方法や手順を確認しました。

羽田空港の新しい国際線ターミナルビルで行われた訓練は、国際線が就航すれば空港を利用する外国の首脳や客がテロの標的になるおそれがあるとして、警視庁が初めて実施し、機動隊員をはじめ、警察官およそ８０人が参加しました。訓練は、ターミナルビルの爆破をはかった２人組のテロリストが、ビルの前の道路で、拳銃を発砲しながら、女性客を人質にして車に立てこもったという想定で行われ、警察官たちが、警備犬や大きな音が鳴る特殊な弾を使ってテロリストをひるませたうえで、すばやく飛びかかって取り押さえ、制圧しました。また、車から見つかった爆発物を処理する訓練では、離れた場所から操作できるロボットを使って、爆発物を安全な場所に移す手順などを確認していました。警視庁の松澤誠危機管理対策官は「多くの国の人が利用する国際空港は、テロの標的になりかねないので、訓練を繰り返してテロの防止に努めていきたい」と話しています。