2日昼前、和歌山地方検察庁で、検事が82歳の男に包丁で切りつけられ、軽いけがをしました。検事は、男の次女が実刑判決を受けた放火事件の捜査と裁判を担当していたということで、警察は男を傷害の疑いで逮捕し、動機を調べています。
2日午前11時55分ごろ、和歌山市にある和歌山地方検察庁の1階の通路で、丸尾吉秀検事(40)が男に包丁で切りつけられ左腕に軽いけがをしました。男は、近くにいた司法修習生の男性にその場で取り押さえられ、警察官に傷害の疑いで逮捕されました。逮捕されたのは兵庫県西宮市の三好昌之介容疑者(82)で、警察の調べによりますと、1階の受付で丸尾検事を呼び出し、いきなり切りつけたということです。三好容疑者の45歳の次女は、みずからが経営する旅館に火をつけたとして放火などの罪に問われ、無罪を主張していましたが、先月2日、懲役6年の実刑判決を受けていて、丸尾検事はこの事件の捜査と裁判を担当していたということです。警察によりますと、三好容疑者は「刑に不満だった」と供述しているということで、警察が詳しい動機を調べています。