19年前の平成3年に起きた長崎県の雲仙・普賢岳の大火砕流で消防団員の父親を亡くした男性が、父親のように人の命を救いたいと、消防士になり、2日、消防学校に入校しました。
長崎県の消防学校に入校したのは、長崎県島原市に住む大町真樹さん(22)です。大町さんの父親の安男さん(当時37歳)は、43人が犠牲になった平成3年の雲仙・普賢岳の大火砕流で、消防団員として警戒にあたっているときに亡くなりました。大町さんは、父親のように人の命を救う仕事をしたいと、この春、大学を卒業して地元の消防本部に入りました。消防学校は消防士の専門的な訓練を行う施設で、大町さんは35人の入校生とともに、緊張した表情で入校式に臨んでいました。式には、母親の寿美さん(53)も出席し、息子の姿を見守りました。入校式のあと、大町さんは「これから仲間といっしょに訓練に励み、人の命を救う消防士になりたい」と話していました。