107人が死亡したJR福知山線の脱線事故で、業務上過失致死傷の罪に問われているJR西日本の山崎前社長の初公判が、ことし12月21日に開かれることが決まりました。
JR西日本の前の社長、山崎正夫被告(67)は、平成17年に兵庫県尼崎市で107人が死亡したJR福知山線の脱線事故で必要な安全対策を怠ったとして、業務上過失致死傷の罪に問われています。13日は、初公判の前に裁判の争点や証拠を絞り込む「公判前整理手続き」が神戸地方裁判所で開かれ、検察と弁護側、それに裁判所との話し合いで裁判の日程が決まりました。それによりますと、初公判はことし12月21日午前10時から開かれることになりました。また来年3月31日までにあわせて14回裁判が開かれる予定です。この事故を巡って検察は、山崎前社長が鉄道本部長を務めていた平成8年の時点で、事故の危険を予測できたのに事故現場のカーブにATS=自動列車停止装置の設置を怠ったと主張しています。これに対して弁護側は、事故現場と同じようなカーブはJR西日本の管内だけで4000か所以上あり、危険を予測することはできなかったとして、起訴された内容を否認する方針で、裁判で双方が真っ向から主張を闘わせることになります。