強い台風12号は小笠原諸島の南の海上を北上し、母島が暴風域に入ったとみられます。気象庁は暴風や高波などに厳重に警戒するよう呼びかけています。
気象庁の発表によりますと、強い台風12号は午後2時には小笠原諸島の父島の南西190キロの海上を1時間に35キロの速さで北へ進んでいるものとみられます。中心の気圧は965ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35メートル、最大瞬間風速は50メートルで、中心の東側170キロ以内と西側110キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。小笠原諸島の母島が暴風域に入ったとみられ、台風は24日夕方から夜にかけて小笠原諸島に最も近づく見込みです。台風の接近に伴って小笠原諸島では風が強まり、父島では午後0時20分ごろに30メートルの最大瞬間風速を観測しました。小笠原諸島では、25日にかけて最大風速が35メートル、最大瞬間風速が50メートルに達し、海は波の高さが10メートルと猛烈なしけになる見込みです。台風は勢力を強めながら25日にかけて本州の東海上を北上すると予想され、関東と伊豆諸島、東海、それに東北の太平洋側でも沿岸部を中心に風が強まる見込みです。最大風速は20メートルから25メートルと予想され、海は波の高さが5メートルから6メートルと、ところによって大しけになる見込みです。小笠原諸島では、25日の未明にかけて雷や突風を伴い、1時間に70ミリの非常に激しい雨が降るおそれがあり、25日昼までに降る雨の量は200ミリと予想されています。気象庁は暴風や高波、土砂災害などに厳重に警戒するよう呼びかけています。