歯科大学や歯学部がある私立の大学の8割で、今年度行った入学試験の倍率が2倍を切り、一部の大学では受験生のほぼ全員が合格する状態だったことが文部科学省のまとめでわかりました。
文部科学省によりますと、全国の国公立、私立の大学のうち、歯科大学や歯学部がある29の大学の合格者は3700人余りで、入試の競争倍率は1.74倍となりました。これを国公立と私立別にみますと、国公立は12の大学のうち、最も高いところが3.90倍で最も低いところは2.11倍でした。一方、私立では、17の大学のうち8割に当たる14大学が2倍を下回り、このうちの9つの大学では1.1倍を切るなど、受験者のほぼ全員が合格する状態となっていたことがわかりました。歯学系の大学は、地域によっては歯科医師が過剰になっていることなどを背景に、ここ数年、入試倍率が下がり続けていますが、文部科学省では「大学における歯学の教育の質を高めるため、定員の適正化を図っていきたい」と話しています。