フグの取り扱い量が日本一の山口県下関市で、今シーズンの初競りが行われました。入荷量は豊漁だった去年の6割ほどにとどまりましたが、価格は1キロ当たり最高で1万3000円と平年並みになりました。
下関市の南風泊市場には山口県沖の日本海などでとれた天然のトラフグ、およそ350キロが入荷し、午前3時半前から初競りが始まりました。そして、競り人と仲買人が筒状の袋の中で指を握りあって値段を決める「袋競り」という独特の方法で、次々にフグが競り落とされました。ことしは水温が高かったためにフグの成長が心配され、28日の入荷量も豊漁だった去年の6割ほどにとどまりました。一方で、価格は1キロ当たり最高で1万3000円と平年並みになりました。卸売会社の松村久社長は「これほど高い水温は初めてで、フグへの影響を心配しましたが、ようやく涼しくなり、安心しました。これから皆さんにおいしいフグを楽しんでもらいたい」と話していました。フグの競りは来年の春まで続き、主に東京や大阪に出荷されます。