B型肝炎の集団訴訟をめぐって、国側が今月12日に行われる原告側との和解協議で慢性肝炎の原告について500万円の和解金を提示する方向で検討を進めていることを受けて、原告側は6日に会見を開き、「C型肝炎訴訟より低い金額で、命の値段に差をつける提示は到底受け入れられない」と訴えました。
B型肝炎訴訟をめぐっては、患者や遺族あわせて511人が全国10か所の裁判所で国に賠償を求めており、裁判所は、今月12日に札幌地方裁判所で行われる和解協議で国に和解金の具体的な金額を示すよう求めています。これについて、国は、平成18年の最高裁判所の判決でB型肝炎の原告に対して示された金額を踏まえ、今回も、慢性肝炎の原告については500万円の和解金を提示する方向で検討を進めていることが明らかになっています。これを受けて、原告側は6日に会見を開き、「症状に応じて、患者1人当たり1200万円から4000万円の給付を決めたC型肝炎訴訟と開きがあり、納得がいかない。これが提示されるとすれば命の値段に差をつけるもので、到底受け入れられない」と訴えました。原告側は、B型肝炎もC型肝炎も病気の苦しみは同じだとして、引き続きC型肝炎訴訟と同じ和解金の支払いを求めていくことにしています。