混迷が続くアフガニスタンで、就業率が低い女性の雇用確保につなげようと現地の市民とともに衣服の製作・販売を手がけるデザイナーがロンドンでファッションショーを開き、活動への支援を呼びかけました。

ファッションショーはアフガニスタン出身のデザイナー、ズレカ・シェルザドさんがイギリスの企業などの支援を受けて、７日、ロンドンで開催しました。シェルザドさんは就業率が低いアフガニスタンの女性の雇用確保につなげようと現地に作業所を設け、女性を中心とする５０人余りの市民と共に衣服を製作・販売する活動を続けています。今回のファッションショーで紹介された衣服は２０着で、このうち手織りの綿やシルクを使った上着は地元の男性が羽織るものを女性用にアレンジしたもので、若い世代に人気の細身のラインに仕立てたうえで伝統的な縦じま模様や細かな刺しゅうを取り入れているのが特徴です。会場には４００人余りが訪れ、プロのモデルたちが１人ずつ現れては、色とりどりの衣装を披露すると大きな拍手と歓声が送られていました。シェルザドさんは「衣服は現地の人がかかわったからこそ、できたもので、こうした活動を彼らへの支援につなげたいです」と話していました。今回のファッションショーの入場料などの収益金は、すべて現地の市民などを支援するイギリスの非営利団体に寄付されるということです。