活発な前線の影響で、鹿児島県の奄美地方では局地的に猛烈な雨が降り、雨量が平年の10月の2倍を超える記録的な大雨となっています。気象庁は、洪水や低い土地の浸水、土砂災害などに厳重に警戒するよう呼びかけています。
気象庁によりますと、鹿児島県の奄美地方では南から暖かく湿った空気が流れ込んで前線の活動が活発になり、雨雲が次々と発達しています。午後4時までの1時間には、奄美市名瀬で50.5ミリの非常に激しい雨が降ったほか、鹿児島県が奄美市住用町市に設置している雨量計では、83ミリの猛烈な雨を観測しました。奄美市名瀬では18日の降り始めからの雨量が511.5ミリと、平年の10月1か月間分の2倍を超える記録的な大雨となっているほか、奄美市住用町西仲間に県が設置している雨量計では、18日からの雨量が812ミリに達しています。これまでの雨で、奄美大島と徳之島では土砂災害の危険性が非常に高くなっている地域があります。前線はこのあとも停滞し、奄美地方では21日の未明にかけて、局地的に雷や突風を伴い1時間に80ミリの猛烈な雨が降るおそれがあります。21日夕方までに降る雨の量はいずれも多いところで、鹿児島県の奄美地方で250ミリ、種子島・屋久島地方で200ミリなどと予想されています。気象庁は洪水や低い土地の浸水、土砂災害などに厳重に警戒するよう呼びかけています。