台風14号は、伊豆諸島と静岡県の伊豆半島の一部を暴風域に巻き込みながら北東へ進み、三宅島では39.7メートルの最大瞬間風速を観測しました。台風はこれから30日夜にかけて関東の沿岸にかなり接近し、風や雨が急激に強まる見込みで、気象庁は警戒を呼びかけています。
気象庁の発表によりますと、台風14号は、午後3時には伊豆諸島の三宅島の南西60キロの海上を1時間に40キロの速さで北東へ進んでいるものとみられます。▽中心の気圧は980ヘクトパスカル、▽中心付近の最大風速は30メートル、▽最大瞬間風速は40メートルで、▽中心から半径110キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。現在、三宅島など伊豆諸島と静岡県の伊豆半島の一部が暴風域に入っています。台風と南海上の前線の影響で、伊豆諸島や東海の沿岸部では風や雨が強まっています。三宅島では午後2時すぎに39.7メートルの最大瞬間風速を観測したほか、静岡県御前崎市では午後1時すぎに33メートルちょうどの最大瞬間風速を観測しました。また、午後2時までの1時間に伊豆諸島の神津島で31.5ミリの激しい雨を観測しました。これまでの雨で三宅島と神津島では土砂災害の危険性が非常に高くなっています。台風はこのあとも北東へ進み、30日夜にかけて関東の沿岸にかなり接近するおそれがあります。関東と東海を中心にこのあと急激に風が強まり、31日の明け方にかけて非常に強い風が吹く見込みで、最大風速は東海から東北にかけての太平洋側の陸上で15メートルから23メートル、海上で20メートルから25メートルと予想されています。また、近畿南部から東北の太平洋沿岸は、波の高さが6メートルから8メートルと、大しけが続く見込みです。東海と関東甲信それに東北では前線の活動が活発になり、台風本体の雨雲もかかるため、30日夜遅くにかけて局地的に雷を伴い、1時間に40ミリから70ミリの非常に激しい雨が降るおそれがあります。31日の昼までに降る雨の量はいずれも多いところで▽東海で250ミリ、▽関東で200ミリ、▽伊豆諸島で170ミリ、▽甲信で150ミリ、▽東北で120ミリと予想されています。気象庁は、暴風や高波、低い土地の浸水、土砂災害などに警戒するとともに落雷や竜巻などの突風にも十分注意するよう呼びかけています。