韓国のイ・ミョンバク大統領は30日、アメリカのクリントン国務長官と会談し、北朝鮮の核問題をめぐる6か国協議について、北朝鮮がまず非核化に向けた前向きな対応を取らなければならないとして、協議再開を急がない考えを確認しました。
ベトナムを訪れている韓国のイ・ミョンバク大統領は30日、ハノイで東アジアサミットが開かれるのを前にアメリカのクリントン国務長官と会談し、2年近くにわたって中断している6か国協議について意見を交わしました。韓国政府によりますと、この中でクリントン長官が「協議再開のために中国政府とも話し合いを進めている」と述べたのに対し、イ・ミョンバク大統領は「協議が対話のための対話であってはならない。時間がかかっても、成果がなければならない」と述べたということです。これについてクリントン長官も同意し、米韓両国は、北朝鮮が非核化に向けた前向きな対応を見せないかぎり、協議再開を急がない考えを確認しました。イ・ミョンバク大統領は、29日にハノイで行われた日本と中国との3か国の首脳会談でも6か国協議の開催よりも協議の成果を重視する考えを確認しており、6か国協議再開の条件として、北朝鮮が非核化に向けて前向きな対応を取るよう、各国と連携して圧力を強めています。