アメリカ議会の中間選挙は、与党・民主党が上院では過半数を維持したものの、下院で共和党に多数派を奪われ、オバマ大統領への逆風の強さを印象づける結果となりました。
アメリカのABCテレビによりますと、下院議員選挙は、まだ9議席の当落が決まっていませんが、これまでに民主党が187議席、共和党が239議席を獲得し、共和党が4年ぶりに多数派を奪還しました。民主党は、改選前と比べると60以上議席を減らすことは確実で、16年前のクリントン政権下の中間選挙のときよりさらに議席を減らし、深刻な不況に直面し71議席を減らした1938年の選挙以来の歴史的な敗北となりました。また、上院議員選挙では、非改選の議席と合わせると、民主党が52議席、共和党が46議席となり、民主党は過半数をかろうじて維持したものの、改選前の59議席から議席を減らしました。さらに、保守派の市民運動「ティーパーティー」が支持する上院の共和党候補者17人のうち、これまでに8人が当選を確実にするなど、オバマ大統領の政策に真っ向から反対する強硬な保守派が勢いを示しました。一方、オバマ大統領が当選したときの、いわば「オバマ旋風」に乗って初めて当選した35人の民主党下院議員は、半数以上の落選が確実となり、オバマ大統領への逆風の強さを印象づける結果となりました。