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日期:2017-07-31 20:17  点击:611
 親が子供を躾けるときに、一番頭を悩ますのが「友達も持っているから」という子供の抗弁である。たとえば親が「小学生が携帯を持つのは贅沢だ」とか「まだ早い」とか言うと、子供は「友達はみな持っている」と言う。そう言われると、親は何も言えなくなってしまう。こうして「わが家の決まり」や「わが家の価値観」が崩されていく。このごろでは、「他人は他人、うちはうち」と言える親が少なくなった。
 そういう風潮が強まり、「新しい流行」が若者の最大の価値基準になっていくにつれて、親の権威はなくなり、家庭内秩序も生活規律も守られなくなる。「若者文化」への迎合は家族を破壊させる方向に働く。この風潮の背後には、大量消費を煽る現代資本主義の本質が大きく影響している。大量消費によって成り立つ現代企業は、新しい物を次々に売り出し、さまざまなコマーシャルによって消費を煽るから、人々は新しい流行を追って右往左往する。そして、「(  )」という価値観が幅を利かせ、古いものには価値がないと思い込まされるのである。
(内田 樹「街場の現代思想」より)
(注1)コマーシャル:宣伝文句。商業放送で番組の合間に行う広告。CM。
 
1、「他人は他人、うちはうち」と言える親が少なくなった」とあるが、どうしてそうなったのか。
①現代資本主義が大量消費を煽っているから。
②「新しい流行」が若者の最大の価値基準になっているから。
③時代の流れには逆らえないと思い込まされているから。
④個人主義が主流となり、親の権威が崩壊したから。
 
2、(  )に入るものとして、最も適当なのはどれか。
①値段が高いものほどいい
②新しいものほどいい
③流行しているものはいい
④安いものほどいい
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