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松山着18時15分の死者1-10
日期:2019-04-27 22:27  点击:327
 被害者の実兄高橋一夫は、高知県警からの通告どおり、十六時八分着のL特急�いしづち11号�で松山へやってきた。
 一夫はタクシーを飛ばして、港に近い松山南署へ入った。
 何はともあれ、遺体の確認が、すべてに優先する。
 見るからにまじめそうな一夫は、固い表情で、霊安室へ向かった。
 案内した刑事が、死者の顔から白布を外すと、
「だれが、だれがこんなむごいことをしたのですか!」
 一夫は、変わり果てた妹を見詰めて、棒立ちになった。
 一夫は刑事の肩を借りるようにして、重い足取りで、三階の捜査本部に行った。
 事情聴取は慎重に進められた。
 しかし、新しい発見はなかった。
 結局は、高知県警が連絡してきた内容を、敷衍《ふえん》したのに過ぎない。
「美津枝は、一体、いつから四国へ戻っていたのでしょうか」
 一夫は、逆に質問してくる始末だった。
 もちろん、『週刊広場』も、浦上伸介なるルポライターにも、一夫は、一切心当たりがなかった。
 二人きりのきょうだいで、年齢の離れた妹をいかにかわいがっていようとも、一夫は、都会で生活する美津枝の日常を、知らな過ぎた。
 一夫は遺体を引き取ると、とんぼ返りで高知へ戻るために、搬送車をチャーターした。
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08/18 10:51
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