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日本史の叛逆者128
日期:2019-05-24 23:37  点击:232
(殺す)
 大海人は槍を帝に向けた。
「お待ち下さい!」
 両者の間に突然、盃が投げられた。陶製の盃は、宮殿の床に叩きつけられ微塵に砕け散った。
 その様を見て、大海人は冷静さを取り戻した。
 槍先に込められていた殺気が消えた。
 すかさず鎌足は、両者の間に割って入った。
「酒の上のこととはいえ、ちと荒っぽい所業でござりますな」
 鎌足はおだやかに言った。
 大海人は槍をおさめた。
 帝は腰を抜かしたまま、何か叫ぼうとした。
「こ、こやつは——」
「はい、陛下も酔っておいでのようで」
 鎌足はみなまで言わせず、舎人を呼んだ。
「これ、帝はお疲れのようじゃ、奥へお連れ申せ」
 かねてから舎人たちに、鎌足は鼻薬を嗅がせていた。こういう時のためである。
 舎人たちは進み出て、あらがう帝をかつぎ上げると、寝所へ運んで行った。
「皇子様も、お帰りなされませ」
「だが——」
 よいのか、という視線を大海人が向けると、鎌足はうなずいて、
「はい、あとのことはお任せ下さい」
 鎌足は頭を下げた。
 結局、このことは鎌足の奔走で不問に付されることになった。
 自分に刃を向けたと怒る帝に、初めに手を出したのはそちらだと厳しく諫言したのである。
 鎌足の言葉に、帝はしぶしぶうなずいた。
 だが、帝も大海人も、心に大きなしこりを残すことになった。
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