遠野物語52
日期:2019-08-25 10:30 点击:329
五二 馬追ひ鳥は時鳥《ほととぎす》に似て少し大きく、羽の色は赤に茶を帯び、肩には馬の綱のやうなる縞《しま》あり。胸のあたりにクツゴコ(口籠)のやうなるかたあり。これもある長者が家の奉公人、山へ馬を放しに行き、家に帰らんとするに一匹不足せり。夜通しこれを求めあるきしがつひにこの鳥となる。アーホー、アーホーと啼くはこの地方にて野にゐる馬を追ふ声なり。年により馬追ひ鳥里に来て啼くことあるは飢饉の前兆なり。深山には常に住みて啼く声を聞くなり。


