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遠野物語64
日期:2019-08-25 10:36  点击:265
 六四 金《*かね》沢《さは》村《むら》は白《しろ》望《み》の麓、上閉伊郡の内にてもことに山奥にて、人の往来する者少なし。六、七年前この村より栃内村の山崎なる某かかが家に娘の婿を取りたり。この婿実家に行かんとして山路に迷ひ、またこのマヨヒガに行き当たりぬ。家の有様、牛馬鶏の多きこと、花の紅白に咲きたりしことなど、すべて前の話の通りなり。同じく玄関に入りしに、膳椀を取り出したる室あり。座敷に鉄瓶の湯たぎりて、今まさに茶を煮んとするところのやうに見え、どこか便所などのあたりに人が立ちてあるやうにも思はれたり。茫然として後にはだんだん恐ろしくなり、引き返してつひに小《を》国《ぐに》の村里に出でたり。小国にてはこの話を聞きて実《まこと》とする者もなかりしが、山崎の方にてはそはマヨヒガなるべし、行きて膳椀の類を持ち来たり長者にならんとて、婿殿を先に立てて人あまたこれを求めて山の奥に入り、ここに門ありきといふ処に来たれども、眼にかかるものもなくむなしく帰り来たりぬ。その婿もつひに金持になりたりといふことを聞かず。(注 上閉伊郡金沢村)
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