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遠野物語97
日期:2019-08-25 10:57  点击:224
 九七 飯《いひ》豊《で》の菊池松之丞といふ人傷寒を病み、たびたび息を引きつめし時、自分は田圃に出でて菩提寺なるキセイ院へ急ぎ行かんとす。足に少し力を入れたるに、はからず空中に飛び上がり、およそ人の頭ほどの所をしだいに前下りに行き、また少し力を入るれば昇ること始めのごとし。なんとも言はれず快し。寺の門に近づくに人群集せり。何ゆゑならんといぶかりつつ門を入れば紅《くれなゐ》の芥《け》子《し》の花咲き満ち、見渡す限りも知らず。いよいよ心持よし。この花の間に亡くなりし父立てり。お前も来たのかといふ。これに何か返事をしながらなほ行くに、以前失ひたる男の子をりて、トツチヤお前も来たかといふ。お前はここにゐたのかと言ひつつ近よらんとすれば、今来てはいけないといふ。この時門の辺にて騒しくわが名をよぶ者ありて、うるさきことかぎりなけれど、よんどころなければ心も重くいやいやながら引き返したりと思へば正気付きたり。親族の者寄り集ひ水など打ちそそぎてよび生かしたるなり。
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