遠野物語拾遺17
日期:2019-08-25 12:37 点击:321
一七 小友村字鷹巣の山奥では、沢の蕗《ふき》の葉にはことごとく小さな穴がある。昔どこかの御姫様が、逃げて来てこの山に隠れたのを、懸想する男が家来を連れてその跡を尋ね、はるばるこの沢まで来たけれども、どうしても見つからなかった。そこで落胆して家来の者に向かい、いかにしてもわが思いを遂げることができぬのだろうかと言うと、まことにやむをえぬことだから、そこの蕗の葉で間に合わせたまえと答えた。それゆえに今でもこの沢の蕗の葉には、この通り小さな穴が明いているのだという。


