遠野物語拾遺64
日期:2019-08-25 14:01 点击:331
六四 愛宕様は火《ひ》防《ぶせ》の神様だそうで、その氏子であった遠野の下通町辺では、五、六十年の間火事というものを知らなかった。ある時某家で失火があった時、同所神明の大徳院の和尚が出て来て、手桶の水を小さな杓で汲んで掛け、町内の者が駆けつけた時にはすでに火が消えていた。翌朝火元の家の者大徳院に来たり、昨夜は和尚さんのお蔭で大事に至らず、まことにありがたいと礼を述べると、寺では誰一人そんな事は知らなかった。それで愛宕様が和尚の姿になって、助けに来て下さったということがわかったそうな。


