遠野物語拾遺67
日期:2019-08-25 14:03 点击:264
六七 附《つく》馬《も》牛《うし》東禅寺の開山無尽和尚、ある時来《らい》迎《ごう》石《せき》の上に登って四方を見ていたが、急いで石から降りて奴《やつこ》の井の傍に行き、長柄の杓《ひしやく》をもって汲んで、天に向かって投げ散らすと、たちまち黒雲が空を蔽《おお》うて南をさして走った。衆徒たちはそのわけを知らずただ不思議に思っていると、後日紀州の高野山から状が来て、過日当山出火の節は、和尚の御力によってさっそくに鎮火しまことにかたじけない。よって御礼を申すということであった。


