遠野物語拾遺183
日期:2019-08-26 18:45 点击:336
一八三 土淵村字栃内琴畑の者が、川魚釣りに行って小《こ》烏《がら》瀬《せ》川の奥の淵で釣糸を垂れていると、時々蜘蛛《くも》の巣が顔にかかるので、そのつど顔から取ってかたわらの切株に掛けておいた。その日はいつもになく、よくいわながついたが、もう日暮れ時になったので、惜しいけれども帰ろうと思っている折柄、突然かたわらにあったこの根株が根こそげ、ばいらと淵の中に落ち込んだので、びっくりした。家に帰ってからハキゴの中を見ると、今まで魚と思っていたのは皆柳の葉であったそうな。


