始める。
今週の課題は、「やきいも」であった。誰もがやきいもを買いに走り出したくなるようなコピーを書け、というものだった。
「同巧多数のワナをうまくかいくぐって(松)をとれ、とのご注意もございましたね」
そう。同巧多数のなかに混じってしまうと、浮かびあがれないからね。みんなが考えているようなことというのは、つまり、いま現在みんなが考えていることなのです。であるから、それをいまさらくり返して言ってみても、商品のイメージを活性化することはできないわけだ。
「美人に、『やーい、美人!』と言いはやすようなものでございますね」
いやいや、その場合『やーい』がくっついてるから、ちょっとちがう。
「美人に、『美しいですね』というようなものでございましょうか」
そうかもしれない。ともかく、やきいもの同巧多数を並べてみよう。そのほうがよくわかる。
・『皮もおいしい』
・『無添加自然食品』
・『イモは、いもを食わない』
・『老いも若きも』
・『ホッカホカだよ』
・『九里四里うまい』
・『新聞紙(軍手)も味のうち』
・『ビタミンCが豊富』
・『上の口でも下の口でも』
といったところだ。
ま、これもレトリックしだいではイキてくるのだが、このレベルのコピーでは萬門より入り弟子となる、というわけにはいかない。
「おなら関係は、あんまり多過ぎて、よほどでないとダメでございました」
では、同巧多数のワナを、どうにかかいくぐったものを見ていこう。まず、|下《しも》ネタから。
・加藤雄一郎『パクッと割れば男女兼用』(梅) 知恵の勝利。
・諏訪克己『どんなに太くても驚かない娘に育ってほしい』(梅) 広告になってる。
・柿沼徳治『頬張ると噛めない。私の悪い癖』(梅) 噛めるほうが悪いような気もするが……。
柿沼君、ついに名取! 萬名は柿沼井徳治とする。
・堀田能成『うちの姉は、おしぼりでキレイにしてからでないと食べません』(梅) ヘーえ。
・角野敦『ズルイワ。ヤキイモってコレのことなの?』(梅) 変な臨場感があるねぇ。
・那須英憲『「ヒ口シ、いいだろ」「すいません先輩、おれさっきいも食いました」』(梅) ダブル・下ネタであるな。
下といえば下、というもの。
・長谷川普美子『ノーパン石焼きイモ あけみ』(梅)
・堀江克彦『どうしてこんなに、どうして君をたべるとこんなにきもちがいいんだ』(梅) ひらがなの使い方と、くりかえしの効果がよかった。
・中村直『こいつめぇ、温かそうな身体をしやがって。泣け! わめけ! グェッヘッヘッヘッ、今ひんむいてやるからな』(梅) この人、職業が|鍼灸師《しんきゆうし》なんだって。まいったナ。
・加野典子『くわえヤキイモの似合う女、そんな女に私はなりたい』(梅) 加野君らしい作品。
簡単そうに見える下ネタでも、これくらいの水準でないと掲載されない。
同じ下でも、今回は前と後とありましたので、ここでは主に前の下の関係を紹介しました。私の応援している石川誠壱君(芸能人)は、落ちた。テレビ局より萬流は厳しいのだ。
今週の課題は、「やきいも」であった。誰もがやきいもを買いに走り出したくなるようなコピーを書け、というものだった。
「同巧多数のワナをうまくかいくぐって(松)をとれ、とのご注意もございましたね」
そう。同巧多数のなかに混じってしまうと、浮かびあがれないからね。みんなが考えているようなことというのは、つまり、いま現在みんなが考えていることなのです。であるから、それをいまさらくり返して言ってみても、商品のイメージを活性化することはできないわけだ。
「美人に、『やーい、美人!』と言いはやすようなものでございますね」
いやいや、その場合『やーい』がくっついてるから、ちょっとちがう。
「美人に、『美しいですね』というようなものでございましょうか」
そうかもしれない。ともかく、やきいもの同巧多数を並べてみよう。そのほうがよくわかる。
・『皮もおいしい』
・『無添加自然食品』
・『イモは、いもを食わない』
・『老いも若きも』
・『ホッカホカだよ』
・『九里四里うまい』
・『新聞紙(軍手)も味のうち』
・『ビタミンCが豊富』
・『上の口でも下の口でも』
といったところだ。
ま、これもレトリックしだいではイキてくるのだが、このレベルのコピーでは萬門より入り弟子となる、というわけにはいかない。
「おなら関係は、あんまり多過ぎて、よほどでないとダメでございました」
では、同巧多数のワナを、どうにかかいくぐったものを見ていこう。まず、|下《しも》ネタから。
・加藤雄一郎『パクッと割れば男女兼用』(梅) 知恵の勝利。
・諏訪克己『どんなに太くても驚かない娘に育ってほしい』(梅) 広告になってる。
・柿沼徳治『頬張ると噛めない。私の悪い癖』(梅) 噛めるほうが悪いような気もするが……。
柿沼君、ついに名取! 萬名は柿沼井徳治とする。
・堀田能成『うちの姉は、おしぼりでキレイにしてからでないと食べません』(梅) ヘーえ。
・角野敦『ズルイワ。ヤキイモってコレのことなの?』(梅) 変な臨場感があるねぇ。
・那須英憲『「ヒ口シ、いいだろ」「すいません先輩、おれさっきいも食いました」』(梅) ダブル・下ネタであるな。
下といえば下、というもの。
・長谷川普美子『ノーパン石焼きイモ あけみ』(梅)
・堀江克彦『どうしてこんなに、どうして君をたべるとこんなにきもちがいいんだ』(梅) ひらがなの使い方と、くりかえしの効果がよかった。
・中村直『こいつめぇ、温かそうな身体をしやがって。泣け! わめけ! グェッヘッヘッヘッ、今ひんむいてやるからな』(梅) この人、職業が|鍼灸師《しんきゆうし》なんだって。まいったナ。
・加野典子『くわえヤキイモの似合う女、そんな女に私はなりたい』(梅) 加野君らしい作品。
簡単そうに見える下ネタでも、これくらいの水準でないと掲載されない。
同じ下でも、今回は前と後とありましたので、ここでは主に前の下の関係を紹介しました。私の応援している石川誠壱君(芸能人)は、落ちた。テレビ局より萬流は厳しいのだ。