巨人軍の新監督「王貞治」さんが課題であった。
私は正直言って巨人が好きだ。好きな巨人の監督である王さんも好きだ。毎日毎日報知新聞を熟読してからじっと目を閉じ、ああ今日も一日巨人軍の人々が元気で練習できますようにと祈りつつ仕事を始める人間なのだ。
「しかし、萬流の塾生の皆さんは、あまり巨人や王さんをお好きではないようでございますねぇ」
そうなのだ。その、私は好きだが塾生諸君は嫌い、という課題についてお稽古しちゃうのはとてもつらいのである。
「私、野球のことは何にもわかりませんので、その強味で思いっきりお手伝いさせていただきますです。まず、このあたりは良いコピーでございましょう」
・長沢美和子『パパ OさんってHなの?』(梅) ただ単に英語に弱い人みたいな気もするけどなぁ。
・竹本健三『その人の背中には、酸素と水素の元素記号が読みとれました』(梅) これも、だ。
「家元には、王さんは神さまみたいなもので、なかなか萬心が湧いてこないのでございますね。では続いて私がビシビシと選んでまいりましょう」
・竹中博幸『娘・三発 一本足打法』(梅)
・楠本明彦『朗読の達人』(梅)
・谷口知二『ギョロッ』(梅) これは同巧あり。
・寺田雅『私は中畑の言葉が理解できる!』(梅)
番頭にばかりまかせてはいられない。今回の課題によせられたコピーには、大きくわけて四つの流れがあった。
王さんはマジメすぎて面白くないというテーマのもの。
王さんのCMの演技に関するもの。
王さんはでかい(らしい)という、宿題の時の番頭発言にヒントを得たもの。
王さんは超がつくほど偉大なので、その「超」のあたりが面白いというもの。
以上であった。むろんそれ以外の発想もあったのだが、とにかく多かったのはこの四種類だ。
あの、塾長までが、ヘンにマジメなコピーを送ってきておる。
・山藤章二『貴男って、|人格者《ヽヽヽ》なのねェ、サヨナラ……』(餅) これもまた人格者のつくりそうなコピーになってしまっているわけです。
では、の分類にはいるものを並べてみよう。
・宇川拓水『監督一年目の抱負ですか? ありきたりですが、やはり火気使用後の後始末と命綱着用の徹底ですね』(梅)
・前田治行『監督になっても、つまらない番組は正々堂々と批判します』(梅)
・長塚隆『王の……王なんか……、えーと……えーい「中畑のバカーッ」これならいくらでも言える』(梅)
・楠田尚美『歯を粉にして働いた|男《ひと》』(梅)
・升川喜義『世界の名監督シリーズ 第一回配本 王貞治』(竹)
・糸賀千代『この目の下のクマが目に入らぬか!』(梅)
・中島孝康『勝利のコツは、親孝行です』(梅)
・小林幸弘『私は、上にすけべがつくほどまじめだ。すけべまじめ王貞治です』(竹)
・中島隆司『「テメェ、ぶっ殺したろか!!」「王さん、まぁ、まぁ、ゲームなんですから」』(梅)
・高丘勘三郎『三人の娘の名に「理」の字をつけた王監督が、管|理《ヽ》野球を嫌うだろうか!?』(梅)
・筑場敬子『やらせます』(竹)
・渡辺匡『練習中、王監督に厳しく見つめられすぎて、火傷した選手がいる』(梅)
・佐藤年信『長島さんに“ハッピーかい?”と聞かれたが、私には返す言葉がなかった』(竹)
・後藤昇『不思議と私のモノマネをする人はいない』(梅)
・奈岡九介『一+一、これが王だ』(梅) 同巧あり。
そして、にも関連するが、
・山田丹生『インスタントでも残さず食べる』(竹) などというのもある。
私は正直言って巨人が好きだ。好きな巨人の監督である王さんも好きだ。毎日毎日報知新聞を熟読してからじっと目を閉じ、ああ今日も一日巨人軍の人々が元気で練習できますようにと祈りつつ仕事を始める人間なのだ。
「しかし、萬流の塾生の皆さんは、あまり巨人や王さんをお好きではないようでございますねぇ」
そうなのだ。その、私は好きだが塾生諸君は嫌い、という課題についてお稽古しちゃうのはとてもつらいのである。
「私、野球のことは何にもわかりませんので、その強味で思いっきりお手伝いさせていただきますです。まず、このあたりは良いコピーでございましょう」
・長沢美和子『パパ OさんってHなの?』(梅) ただ単に英語に弱い人みたいな気もするけどなぁ。
・竹本健三『その人の背中には、酸素と水素の元素記号が読みとれました』(梅) これも、だ。
「家元には、王さんは神さまみたいなもので、なかなか萬心が湧いてこないのでございますね。では続いて私がビシビシと選んでまいりましょう」
・竹中博幸『娘・三発 一本足打法』(梅)
・楠本明彦『朗読の達人』(梅)
・谷口知二『ギョロッ』(梅) これは同巧あり。
・寺田雅『私は中畑の言葉が理解できる!』(梅)
番頭にばかりまかせてはいられない。今回の課題によせられたコピーには、大きくわけて四つの流れがあった。
王さんはマジメすぎて面白くないというテーマのもの。
王さんのCMの演技に関するもの。
王さんはでかい(らしい)という、宿題の時の番頭発言にヒントを得たもの。
王さんは超がつくほど偉大なので、その「超」のあたりが面白いというもの。
以上であった。むろんそれ以外の発想もあったのだが、とにかく多かったのはこの四種類だ。
あの、塾長までが、ヘンにマジメなコピーを送ってきておる。
・山藤章二『貴男って、|人格者《ヽヽヽ》なのねェ、サヨナラ……』(餅) これもまた人格者のつくりそうなコピーになってしまっているわけです。
では、の分類にはいるものを並べてみよう。
・宇川拓水『監督一年目の抱負ですか? ありきたりですが、やはり火気使用後の後始末と命綱着用の徹底ですね』(梅)
・前田治行『監督になっても、つまらない番組は正々堂々と批判します』(梅)
・長塚隆『王の……王なんか……、えーと……えーい「中畑のバカーッ」これならいくらでも言える』(梅)
・楠田尚美『歯を粉にして働いた|男《ひと》』(梅)
・升川喜義『世界の名監督シリーズ 第一回配本 王貞治』(竹)
・糸賀千代『この目の下のクマが目に入らぬか!』(梅)
・中島孝康『勝利のコツは、親孝行です』(梅)
・小林幸弘『私は、上にすけべがつくほどまじめだ。すけべまじめ王貞治です』(竹)
・中島隆司『「テメェ、ぶっ殺したろか!!」「王さん、まぁ、まぁ、ゲームなんですから」』(梅)
・高丘勘三郎『三人の娘の名に「理」の字をつけた王監督が、管|理《ヽ》野球を嫌うだろうか!?』(梅)
・筑場敬子『やらせます』(竹)
・渡辺匡『練習中、王監督に厳しく見つめられすぎて、火傷した選手がいる』(梅)
・佐藤年信『長島さんに“ハッピーかい?”と聞かれたが、私には返す言葉がなかった』(竹)
・後藤昇『不思議と私のモノマネをする人はいない』(梅)
・奈岡九介『一+一、これが王だ』(梅) 同巧あり。
そして、にも関連するが、
・山田丹生『インスタントでも残さず食べる』(竹) などというのもある。