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少年侦探团-四个谜团(1)
日期:2021-09-17 23:58  点击:333

四つのなぞ


 世田谷の洋館でインド人が消えうせた翌々日、探偵事件のために東北地方へ出張していた明智名探偵は、しゅびよく事件を解決して東京の事務所へ帰ってきました。
 帰るとすぐ、探偵は旅のつかれを休めようともしないで、書斎に助手の小林少年を呼んで、るす中の報告を聞くのでした。
 小林君は、もうすっかり元気を回復していました。聞けば、緑ちゃんも翌日から熱もとれて、おとうさまおかあさまのそばで、きげんよく遊んでいるということです。
 小林君は明智先生の顔を見ると、待ちかねていたように、怪インド人事件のことを、くわしく報告しました。
「先生、ぼくには何がなんだかさっぱりわからないのです。でも、みんなのいうように、あのインド人が魔法を使ったなんて信じられません。何かしら、ぼくたちの知恵では、およばないような秘密があるのじゃないでしょうか。先生、教えてください。ぼくは早く先生のお考えが聞きたくてウズウズしていたんですよ。」
 小林君は、明智先生を、まるで全能の神さまかなんかのように思っているのです。この世の中に、先生にわからないことなんて、ありえないと信じているのです。
「ウン、ぼくも旅先で新聞を読んで、いくらか考えていたこともあるがね。そう、きみのようにせきたてても、すぐに返事ができるものではないよ。」
 明智探偵は笑いながら、安楽イスにグッともたれこんで、長い足を組みあわせ、すきなエジプトたばこをふかしはじめました。
 これは明智探偵が深くものを考えるときのくせなのです。一本、二本、三本、たばこはみるみる灰になって、紫色の煙とエジプトたばこのかおりとが、部屋いっぱいにただよいました。
「ああ、そうだ、きみ、ちょっとここへ来たまえ。」
 とつぜん、探偵はイスから立ちあがって、部屋のいっぽうの壁にはりつけてある東京地図のところへ行き、小林少年を手まねきしました。
「養源寺というのは、どのへんにあるんだね。」
 小林君は地図に近づいて、正確にその場所をさししめしました。
「それから、篠崎君の家は?」
 小林君は、またその場所をしめしました。
「やっぱりぼくの想像したとおりだ。小林君、これがどういう意味かわかるかね。ほら、養源寺と篠崎家とは、町の名もちがうし、ひどくはなれているように感じられるが、裏ではくっついているんだよ。この地図のようすでは、あいだに二―三軒家があるかもしれないが、十メートルとはへだたっていないよ。」
 探偵は、何か意味ありげに微笑して、小林君をながめました。
「ああ、そうですね。ぼくもうっかりしていました。表がわではまるで別の町だものですから、ずっとはなれているように思っていたのです。でも、先生、それが何を意味しているんだか、ぼくにはよくわかりませんが。」
「なんでもないことだよ。まあ考えてごらん。宿題にしておこう。」
 探偵はそういいながら、もとの安楽イスにもどって、また深々ともたれこみました。
「ところで、小林君、この事件には常識では説明のできないような点がいろいろあるね。それを一つかぞえあげてみようじゃないか、これが探偵学の第一課なんだよ。まず事件の中から奇妙な点をひろいだして、それにいろいろの解釈をあたえてみるというのがね……。
 この事件では、まず第一に黒い魔物が、東京中のほうぼうへ姿をあらわして、みんなをこわがらせたね。犯人は、いったいなんの必要があって、あんなばかなまねをしたんだろう。
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