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宇宙怪人-神秘的宇宙人(01)
日期:2021-10-01 23:50  点击:247

山中の大円盤


 ラジオでも、いちはやく、それをつたえましたが、夕刊にはもっと、くわしい記事がのりました。

 空とぶ円盤、丹沢(たんざわ)山中に墜落
   大円盤より有翼(ゆうよく)怪人あらわる

        きこり松下岩男氏の体験談

 ある夕刊には、こんな見出しがついていました。
 銀色にかがやく、直径五メートルもある大円盤の一つが、神奈川県、丹沢山と(とう)(みね)の中間、きこりさえはいったことのない、大森林の中へ墜落したというのです。一キロもへだたった場所で、ただひとり仕事のあとかたづけをしていた、きこりの松下岩男という男が、天地もくつがえるような大音響におどろいて、こわごわそこへ近づいてみますと、銀色の巨大なおさらを、二つあわせたようなかたちの、えたいのしれぬ、ばけものが、森の大木をおしたおして、そこに横たわっていたのです。
 きこりは、夢にも見たこともない、ふしぎな、巨大なもののおそろしさに、気もてんとうして、そのまま逃げかえろうとしましたが、やっと、おもいかえして、遠くの方から、大木のかげに身をかくし、しばらく、ようすを見ていたといいます。
 夕刊には、きこり松下君の写真が、大きく出ていましたが、四十歳ぐらいの、顔じゅうに、ぶしょうひげをはやした、目も鼻も口も大きい、いかにも豪胆(ごうたん)そうな男でした。
 この山男のようなきこりが、気をうしなうほど驚いたというのですから、いかにおそろしいできごとだったか、そうぞうがつくではありませんか。
 そのころは、もう日がくれきって、ことに山の中ですから、ひじょうに暗くなっていましたが、銀色の大円盤が、発光体のようにひかっていたので、あたりが、うすぼんやりと見えたといいます。
 じっと、しんぼうして、見ていますと、しばらくは、なにごともおこりませんでしたが、やがて、どこからともなく、ブーンという、なにかの機械が回転しているような、かすかな音がひびいてきました。
 いよいよ、きみがわるくなりましたが、きこりは、ナニクソッとふみこたえて、なおも、ひとみをこらしていました。
 すると、大円盤が、かすかに、ジリリ、ジリリと、動くような気がしました。はじめのうちは、どこが動いているのか、よくわかりませんでした。やがて、大きなおさらがかさなりあっているような、その上のほうのさらが、ちょうど、貝がらが口をひらくように、すこしずつ、すこしずつ、上のほうへ、ひらいていることがわかりました。
 中に、だれか人間がいて、もちあげているのでしょうか。いや、そんなことは、とても、できません。直径五メートルもある金属のおさらですから、人間の力で、もちあがるものではありません。機械じかけで、ふたが、ひらいているのです。ブーンという音は、その機械の音にちがいないのです。
 一センチ、二センチ、三センチ、重い金属のふたは、動いているか動いていないか、わからぬほどの速度で、しかし、かくじつに、ひらいていきます。
 ふたのすきまが二十センチほどになったとき、そのすきまの中に、なにか黒いものが、動いているのが見えました。うすぐらいので、ハッキリはわかりませんが、なにかの生きものです。動物です。動物が、すきまから、そとの世界をのぞいているのです。
 きこりは、なんともいえない、いやらしいものだったと、いっています。そいつには二つの目のようなものがありました。しかし、人間の目ではありません。サルやオオカミやキツネの目でもありません。きこりの知っている動物では、いつか山中で出あった、うわばみの目に、どこかしら似ていたといいます。大蛇の目なのです。
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10/03 10:43
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