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宇宙怪人-恐怖笼罩着地球(01)
日期:2021-10-01 23:50  点击:246

地球の恐怖


 それから、北村さんは、明智探偵につれられて、警視庁へいきました。そして、宇宙怪人について、くわしく報告したのです。ひじょうな大事件ですから、このことが、警視総監から、内閣につたえられ総理大臣の耳にもはいりました。国をあげてのさわぎです。あくる日の新聞には、戦争の記事と、同じぐらいの大きさで、北村さんの話が、デカデカとのり、日本じゅうの人を、ふるえあがらせてしまいました。
 銀の仮面をかぶった、人間と、おなじ服をきた怪物が、東京の町のどこかに、まぎれこんでいる。いや、東京とはかぎりません。飛行機のように、早くとべるのですから、大阪にでも、名古屋にでも、そのほか、どこの町にだって、あらわれることができるのです。その怪物が、ひょっとしたら、じぶんのすぐ近くに、かくれているのではないかと考えると、おそろしさに、身の毛もよだつ思いでした。
 それから、数日のあいだは、なにごともなく、すぎさりましたが、ある日のこと、またしても、人々をアッといわせるような記事が、新聞にのりました。
 こんどは、外国のできごとです。このあいだ、銀座の空をとんだのと、おなじような「空とぶ円盤」が、アメリカのニューヨーク市の空にあらわれたというのです。いや、そればかりではありません。その円盤が、ある山の中に着陸して、宇宙怪人がはいだしてきたのを、なん人かの人が見た、というのです。やっぱり、コウモリのような、はねをもち、トカゲのような、からだのやつでした。
 日本だけではなく、世界じゅうのさわぎになったのです。星の世界から、生きものが飛んできたなんて、地球はじまっていらいの大事件ですから、新聞は毎日そのことばかりをのせ、ラジオは、そのことばかりをわめきたて、どこの国でも、人がよれば、宇宙怪人のうわさで、もちきりでした。
 もしも、「空とぶ円盤」が、何千、何万と、天がまっ黒になるほど、たくさん、この地球へおしかけてきたら、そして、それがみな地球に着陸して、中から何万、何十万というトカゲ人種がとびだして、一しゅんかんに動物を灰にしてしまう、あのおそろしい武器で、せめてきたら、たちまち、地球は、星の世界の怪物のために、せめほろぼされてしまうでしょう。
 世界じゅうの学者が、いろいろな意見を、新聞や雑誌に書きました。そのなかに、つぎのようなことを書いたイギリスの学者がありました。
「地球に近い星で、生きものがすんでいるのは、おそらく金星であろう。金星では、生きものが、ふえて、土地がせまくなったのかもしれない。それとも、気候がだんだん寒くなるとか、なにか、すみにくい変化がおこったのかもしれない。そこで、金星の生きものは気候のよい地球を、じぶんたちの領地にして、人間をせめほろぼし、自分たちが地球にすみたいと、考えたのかもしれない。それには、まず、地球のありさまをよくしらべなければならない。人間がどれほどの力をもっているかを、さぐらなければならない。いま、アメリカと日本をさわがせているトカゲ人種は、そのスパイとして、やってきたのではなかろうか。」
 これを書いたのは、えらい学者でしたから、世界じゅうの新聞が、その意見をのせ、世界じゅうの人が、それを読みました。そして、おそろしさに、ふるえあがってしまったのです。
 大地震よりも、大戦争よりも、いくそう倍も、おそろしいことでした。あの、きみの悪いトカゲ人種のために、この地球ぜんたいが、ほろぼされてしまうのかと思うと、世界じゅうのひとが、気もくるわんばかりの恐怖に、とりつかれてしまいました。
 それから、数日たったある日のことです。平野少年のおうちのそばに、おそろしいことが、おこりました。
 平野一郎少年には、ひとりのおねえさまがありました。まだ音楽学校の生徒ですが、バイオリンの天才といわれていました。そのうえ、顔やすがたがうつくしいことでも、たいへんなひょうばんでした。まるで天女(てんにょ)のように、きれいなおねえさまだったのです。

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