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宇宙怪人-外星球魔术(01)
日期:2021-10-01 23:50  点击:247

星の魔術


 平野少年は、ブーンという音を聞いて、しばらくしてから、やっと、からだを動かすことができるようになりました。それまでは、おそろしさに、からだが石のようにかたくなっていて、どうすることもできなかったのです。
 平野君は、いきなり、うちのなかにかけこんで、おとうさまに、いまのできごとを知らせました。ちょうど、小林少年も来ていましたし、近所の北村さんも来ていたので、みんなが、平野君の話を聞きました。しかし、ゆりかさんには、しばらく言わないでおくことにしました。あまりにおそろしいことなので、病気にでもなっては、たいへんだからです。
 小林少年は、すぐに、明智先生に電話をかけて、ことのしだいを知らせました。すると、それから四十分ほどして、おもてに自動車のとまる音がしたかと思うと、明智探偵と、警視庁の中村捜査係長と、五人の私服刑事が、ドヤドヤとはいってきました。
 小林君と平野少年は、懐中電灯をふりてらしながら、宇宙怪人のあらわれた庭へ、明智先生たちを、あんないしました。刑事たちも、てんでに懐中電灯をつけて、ゆりかさんの部屋のそとから、庭のおくの、こだちの中まで、くまなく、しらべましたが、天気つづきなので、ハッキリした足あともなく、ほかに、これという手がかりも、みつかりませんでした。
 そこで、中村係長は、五人の刑事に、平野君のおうちのまわりを、げんじゅうに見はっているように命じておいて、明智探偵とふたりで、応接間にはいり、そこにいた平野君のおとうさまや、北村青年と話をしました。
「なにしろ、空を飛んで逃げるやつですから、いまさら、どうすることもできません。ともかく、五人の刑事を、夜も昼も、おたくのまわりにおいて、見はりをさせます。交代で、いつでも五人以上、いるようにします。それでたりないようだったら、十人でも、二十人でもよこします。」
 中村係長が、たのもしく、言うのでした。
「ゆりかを、どこか安全なところへ、かくしてしまわなくても、だいじょうぶでしょうか。わたしは、なんだか、いまにも、あれがさらわれるような気がして、居ても立っても、いられないのですが……。」
 おとうさまは、まっさおな顔で、声をふるわせて、言うのでした。
「それも、考えています。しかし、おじょうさんを、窓のない、おくまった部屋へいれて、みなさんがまもっておれば、いくらあいつでも、屋根をやぶって、はいることは、できないでしょうから、それほど、心配することはありますまい。家のまわりには、刑事たちも、見はっていることですし……。刑事たちは、みなピストルを持っています。そして怪人を見たら、うち殺してもいいという、ゆるしをうけております。」
 中村係長が、安心させるように言います。
「明智先生、ぼくは、こう思うんですがね。」
 北村青年が口をだしました。
 北村さんは、宇宙怪人にひと月も円盤の中へ、とじこめられた人ですから、この事件にはだれよりも熱心なのです。
「あいつのほうでは、博物館長をさらっていって、星の国の動物園のオリの中へ、いれようというのですから、こちらでもあいつをとらえて、上野の動物園のオリの中へ、とじこめてやりたいですね。なにか、がんじょうな大きなわなをこしらえて、あいつをとらえるのです。大きな鉄のあみのようなものですね。ネズミとりのあみを、何百倍も、でかくしたような……。」
 北村青年の意見は、じつに、とっぴでした。しかし、よく考えてみると、そうでもしなければ、コウモリとトカゲのあいの子みたいな、あの怪物をとらえることは、むずかしいでしょう。
「ピストルで殺してしまっては、なにもたずねることができません。それよりも、いけどりにして、いったい、どの星からやってきたのか、地球へ、なにをしにきたのか、また、その星の世界には、どんな動植物があるのか、科学はどれほど進歩しているのか、などのことを、オリの中の怪人にたずねて、地球の人間の知恵をひろくするほうが、どれほど、ためになるかわかりません。それには、怪人を殺さないで、いけどるほかはないのです。」
「それについては、ぼくたちも、いろいろ相談しているのだが、大きなわなをしかけるというのは、たしかにおもしろいね。だが、あいては星の世界のやつだから、われわれには、想像もできないような、知恵と力をもっている。どんな、がんじょうなわなをこしらえても、あいつは、逃げてしまうかもしれないがね。」

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