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马戏团里的怪人-少年侦探团
日期:2021-12-12 23:56  点击:269

少年探偵団


 骸骨男がなんのためにサーカスにあらわれるのか、その目的はすこしもわかりませんが、こんなことが知れわたったら、見物がこなくなってしまうので、笠原団長は警察にうったえて、どうかして、このお化けみたいな怪物を、とらえようとしました。
 警察でも大ぜいの制服、私服の警官を、サーカスにはいりこませて、手をつくして怪物の捜索をしましたが、なんの手がかりを、つかむこともできないのでした。
 笠原正一君は、なんだか、じぶんたちきょうだいが怪物にねらわれているような気がして、こわくてしかたがありませんので、学校で、友だちのノロちゃんにそのことを話しますと、ノロちゃんは、それを少年探偵団長の小林君にしらせました。そこで、いよいよ、少年探偵団がこの怪事件にのりだすことになったのです。
 この事件の主任は、警視庁の中村捜査係長でしたが、小林少年は中村警部とは、したしいあいだがらなので、警部にあって、少年探偵団に、正一君とミヨ子ちゃんの見はりをやらせてくれとたのみました。
「そうか。野呂君と団長の子どもと仲よしなのか。それなら、昼間とよいのうちだけ、きみたちに見はりをたのもう。警察でも見はっているけれども、おとなでは目につくからね。きみたちのような少年諸君のほうが、あいてにさとられなくていい。それに、きみの腕まえは、わたしもよく知っているからね。
 しかし、夜なかはだめだよ。まあせいぜい、夜の八時ごろまでだね。そのあとは、わたしの部下にかわらせる。きみの団員は小学五、六年から、中学一、二年の子どもだ。そんな子どもに、夜ふかしをさせちゃ、おとうさんたちにしかられるよ。
 それから、わたしの部下たちが、いつも近くにいるからね。もし、あやしいやつをみつけたら、よびこの笛をふくんだよ。子どものくせに、怪物に手むかったりしたら、ひどいめにあうかもしれないからね。いいかい? わかったね。」
 中村警部は小林少年に、くどくどと、いいきかせるのでした。
 小林君も、ひごろ明智先生から、いわれているので、そのことは、よくこころえていました。大ぜいの団員の中から、からだが大きくて力の強い少年で、おとうさんや、おかあさんが、ゆるしてくださるものだけを、六人えらび出し、小林君が隊長になって見はりをやることにしました。
 骸骨の顔が、窓からのぞいた日のよくじつです。小林少年と六人の団員は、学校から帰ると、せいぞろいをして、正一君とミヨ子ちゃんのバスのまわりに集まりました。
 みんな変装をしています。浮浪少年のようなきたない服を着て、顔も黒くよごしています。明智探偵事務所には、そういう変装用のきたない服が、たくさんそなえてあるので、小林君が、それを持ちだして、みんなに着かえさせたのです。
 バスのおいてある原っぱには、いちめんに草がはえ、小さな木もありますし、バスがたくさんならんでいるのですから、かくれるところは、いくらでもあります。
 少年団員のあるものは、小さな木のかげに、あるものは、バスの車体の下に、あるものは、長くのびた草の中に、腹ばいになり、また、あるものは、バスの後部の出入り口の木の階段のかげに身をかくすというふうに、はなればなれになって、四方から正一君のバスを見はっていました。
 昼間はなにごともなく、やがて、夜になりました。少年たちは、べんとうのかわりにポケットに入れてきた、パンをかじって、じっと、かくればにがまんをしています。
 あたりが、まっ暗になってきました。見あげると、空に星がキラキラかがやいています。むこうの大テントの中には、あかあかと電灯がついて、バンドの音が、はなやかに聞こえてきます。まだサーカスはおわらないのです。やがて、最後のよびものの空中曲芸が、はじまるところでしょう。
 浮浪児に変装した小林少年は、正一君のバスの出入り口の木の階段のかげに、身をかくして、ゆだんなく、あたりを見まわしていました。バスの中には、正一君とミヨ子ちゃんが、机がわりのだいで、本を読んでいるのです。
 しばらくすると、むこうの大テントの中の電灯が、だんだん暗くなっていきました。サーカスがおわったのです。見物たちの帰っていく足音や、話し声が、ざわざわと聞こえてきます。
 それからまた、しばらくすると、サーカス団の人たちが、それぞれのバスへ帰ってくるのが、うす明かりにながめられました。正一君たちのバスへも、おとうさんの笠原さんが帰ってきました。笠原さんはむろん、少年探偵団が、見はりをしていることをよく知っているので、バスの階段をのぼるとき、そこにかくれている小林少年をみつけて声をかけました。
「ごくろうですね。うちの正一たちのために、きみたちがこんなにしてくれるのは、なんとお礼をいっていいか、わかりませんよ。しかし、もう夜もふけたから、こんやは帰ってください。あとは警察のほうで、見はりをしてくれますから。」
と、やさしくいうのです。小林君は、
「はい、もうじき帰ります。」
と答えましたが、笠原さんが、バスの中にはいってドアをしめても、持ちばを動くようすがありません。中村警部は八時ごろに帰れといいましたが、少年たちは八時半までがんばろうと、もうしあわせていたのです。いまはまだ八時ですから、もう三十分見はりをつづけるつもりなのです。
 あたりは、しいんと、しずまってきました。大テントの電灯が消えたので、空の星が、いっそうはっきり見えます。そのへんは、にぎやかな商店街から遠いので、八時でも深夜のようにしずかなのです。
 じっとかくれていると、時のたつのがじつに長く感じられます。八時半までのわずか三十分が、二、三時間に思われるのです。
 しかし、やっと、腕の夜光時計が八時半になりました。そこで、小林君は、みんなを集めて帰ろうかと、考えていますと、そのとき……、バスの中から、キャーッというひめいが聞こえて、いきなりバスのドアがあき、二つの小さいかげが、木の階段をころがり落ちてきました。正一君とミヨ子ちゃんです。
 小林君は、とっさに立ちあがり、ふたりをだきとめるようにして、どうしたのだと、たずねますと、正一君は、
「あいつがバスの中にいる。骸骨が、ぼくらにつかみかかってきた。早く逃げなけりゃあ……。」
と、声もたえだえにいうのでした。ああ、これはいったい、どうしたことでしょう。だれもバスの中へ、はいったものはありません。それなのに骸骨男があらわれたという正一君たちは、夢でも見たのでしょうか。

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