ハリーも全速力で、音をたてないように、あとを追った。口の中はカラカラ、胃い袋ぶくろは引っくり返りそう。最後の六段は一気に飛び下り、猫ねこのように玄げん関かんホールのカーペットの上に着地し、ハリーはあたりを見回して、ドビーの姿を目で探した。食しょく堂どうからバーノンおじさんの声が聞こえてきた。
「……メイソンさん、ペチュニアに、あのアメリカ人の配はい管かん工こうの笑い話をしてやってください。妻つまときたら、聞きたくてうずうずしてまして……」
ハリーは玄関ホールを走り抜けキッチンに入った。とたんに胃袋が消えてなくなるかと思った。 返回首页