「まさか」ハリーはつぶやいた。
「そのまさかだ」リドルは落ち着き払はらっていた。
「ただし、ジニーは初めのうち、自分がやっていることをまったく自覚していなかった。おかげで、なかなかおもしろかった。しばらくして日記に何を書きはじめたか、君に読ませてやりたかったよ……前よりずっとおもしろくなった……。親しん愛あいなるトム――」
ハリーの愕がく然ぜんとした顔を眺ながめながら、リドルは空そらで、読みあげはじめた。
「あたし、記き憶おく喪そう失しつになったみたい。ローブが鶏にわとりの羽だらけなのに、どうしてそうなったのかわからないの。ねえ、トム、ハロウィーンの夜、自分が何をしたか覚えてないの。でも、猫ねこが襲おそわれて、あたしのローブの前にペンキがべっとりついてたの。ねえ、トム、パーシーがあたしの顔色がよくないって、なんだか様子ようすがおかしいって、しょっちゅうそう言うの。きっとあたしを疑うたがってるんだわ……。今日もまた一人襲われたのに、あたし、自分がどこにいたか覚えてないの。トム、どうしたらいいの あたし、気が狂ったんじゃないかしら……。トム、きっとみんなを襲ってるのは、あたしなんだわ」
ハリーは、爪つめが手のひらに食い込こむほどギュッと拳こぶしを握にぎりしめた。
「バカなジニーのチビが、日記を信用しなくなるまでに、ずいぶん時間がかかった。しかし、とうとう変だと疑いはじめ、捨すてようとした。そこへ、ハリー、君が登とう場じょうした。君が日記を見つけたんだ。僕ぼくは最高にうれしかったよ。こともあろうに、君が拾ひろってくれた。僕が会いたいと思っていた君が……」
「それじゃ、どうして僕に会いたかったんだ」
怒いかりが体中を駆かけ巡めぐり、声を落ち着かせることさえ難むずかしかった。
“不可能。”哈利喃喃地说。
“是啊,”里德尔仍然平心静气地说,“当然啦,起先她不知道自己在做什么。这是非常有趣的。我真希望你能看看她新写的几篇日记..真是越来越有意思了..亲爱的汤姆,”他注视着哈利惊恐的眼睛,背诵着日记里的内容,“我觉得自己好像在失去记忆。我的袍子上到处都是鸡毛,我不知道它们是怎么弄上去的。亲爱的汤姆,我不记得万圣节前夜我都做了什么,但是一只猫遇害了,而我的胸前沾满了颜料。亲爱的汤姆,珀西总是对我说我脸色不好,样子也有些反常。我觉得他可能怀疑我了..今天又发生了一起攻击事件,我想不起当时我在哪里。汤姆,我该怎么办呢?我觉得自己快要疯了..我觉得我就是那个袭击所有这些人的凶手,汤姆!”
哈利的拳头攥紧了,指甲深深地陷进肉里。
“过了很长很长时间,傻乎乎的小金妮才不再信任她的日记本了。”里德尔说,“她终于起了疑心,试图把它扔掉。你就是那个时候插进来的,哈利。你发现了它,我真是再高兴不过了。没想到在这么多人里面,居然是你捡到了这本日记,你是我最迫切想见的人啊..”
“你为什么想见我?”哈利问。他气得浑身冒火,费了很大力气才使语调保持了平稳。