「僕たちだよ」ハリーがひそひそ声で言った。「『透明マント』を着てるんだ。中に入れて。そしたらマントを脱ぐから」
「来ちゃなんねえだろうが!」ハグリッドはそう囁ささやきながらも、一歩下がった。三人が中に入った。ハグリッドは急いで戸を閉め、ハリーはマントを脱いだ。
ハグリッドは泣いてはいなかったし、三人の首っ玉にかじりついてもこなかった。自分がいったいどこにいるのか、どうしたらいいのか、まったく意識いしきがない様子だった。茫ぼう然ぜん自じ失しつのハグリッドを見るのは、涙を見るより辛つらかった。
「茶、飲むか?」ヤカンに伸びたハグリッドのでっかい手が、ブルブル震ふるえていた。
「ハグリッド、バックビークはどこなの?」ハーマイオニーがためらいがちに聞いた。
「俺おれ――俺、あいつを外に出してやった」
ハグリッドはミルクを容器に注つごうとして、テーブル一いっ杯ぱいにこぼした。
「俺のかぼちゃ畑さ、つないでやった。木やなんか見たほうがいいだろうし――新しん鮮せんな空気も吸わせて――そのあとで――」
ハグリッドの手が激はげしく震え、持っていたミルク入れが手から滑すべり落ち、粉こな々ごなになって床に飛び散った。
「私がやるわ、ハグリッド」
ハーマイオニーが急いで駆かけより、床をきれいに拭ふきはじめた。
「戸棚とだなにもう一つある」
ハグリッドは座り込こんで袖そでで額ひたいを拭ぬぐった。ハリーはロンをちらりと見たが、ロンもどうしようもないという目つきでハリーを見返した。
「ハグリッド、誰でもいい、何でもいいから、できることはないの?」
ハリーはハグリッドと並んで腰掛かけ、語ご気きを強めて聞いた。
「ダンブルドアは――」
「ダンブルドアは努力なさった。だけんど、委い員いん会かいの決定を覆くつがえす力はお持ちじゃねえ。ダンブルドアは連中に、バックビークは大だい丈じょう夫ぶだって言いなさった。――だけんど、連中は怖気おじけづいて……ルシウス・マルフォイがどんなやつか知っちょろうが……連中を脅おどしたんだ、そうなんだ……。そんで、処しょ刑けい人にんのマクネアはマルフォイの昔っからのダチだし……。だけんど、あっという間にスッパリいく……俺がそばについててやるし……」
ハグリッドはゴクリと唾つばを飲み込んだ。わずかの望み、慰なぐさめの欠けらを求めるかのように、ハグリッドの目が小屋のあちこちを虚うつろにさまよった。
“我来,海格。”赫敏赶快说,忙着走过去收抬残局。
“碗柜里还有一个罐子。”海格说着坐了下来,用袖子擦前额。哈利看看罗恩,罗恩无可奈何地也看看哈利。
“有谁能想出什么办法吗,海格?”哈利狂怒地问遭,坐在他旁边。“邓布利多—— ”