ハリーはブラックに馬乗りになるような位置で止まった。杖をブラックの胸に向けたまま、ハリーはブラックを見下ろした。ブラックの左目の周まわりが黒くあざになり、鼻血を流している。
「おまえは僕ぼくの両親を殺した」
ハリーの声は少し震ふるえていたが、杖つえ腕うでは微動びどうだにしなかった。
ブラックは落ち窪くぼんだ目でハリーをじっと見上げた。
「否定はしない」ブラックは静かに言った。「しかし、君がすべてを知ったら――」
「すべて?」
怒りで耳の中がガンガン鳴っていた。
「おまえは僕ぼくの両親をヴォルデモートに売った。それだけ知ればたくさんだ!」
「聞いてくれ」
ブラックの声には緊きん迫ぱくしたものがあった。
「聞かないと、君は後こう悔かいする……君にはわかっていないんだ……」
「おまえが思っているより、僕はたくさん知っている」ハリーの声がますます震ふるえた。
「おまえはあの声を聞いたことがないんだ。僕の母さんが……ヴォルデモートが僕を殺すのを止めようとして……。おまえがやったんだ……おまえが……」
どちらも次の言葉を言わないうちに、何かオレンジ色のものがハリーのそばをさっと通り抜けた。クルックシャンクスがジャンプしてブラックの胸の上に陣取じんどったのだ。ブラックの心臓の真上だ。ブラックは目を瞬しばたいて猫を見下ろした。
「どけ」ブラックはそうつぶやくと、クルックシャンクスを払いのけようとした。
しかし、クルックシャンクスはブラックのローブに爪つめを立て、てこでも動かない。つぶれたような醜みにくい顔をハリーに向け、クルックシャンクスは大きな黄色い目でハリーを見上げた。その右のほうで、ハーマイオニーが涙を流さずにしゃくり上げた。
哈利正站在他面前,魔杖仍旧指着他的胸膛,朝下看着他。一道青黑色伤痕正在布莱克左眼周围出现,他的鼻子在流血。
“你杀了我的父母。”哈利说,声音稍稍有些颤抖,但他拿魔杖的手是稳定的。
布莱克用他那双深陷的眼睛瞪视着哈利。
“我不否认这一点,”他很平静地说,“但是如果你知道全部内情—— ”
“全部内情?”哈利重复道,耳朵里有一种激烈的撞击声。“你把他们出卖给伏地魔,这就是我必须知道的全部内情!”
“你一定要听我说,”布莱克说,现在他的声音里有了一种迫切的调子,“要是你不了—— 不了解—— 你会后悔的。”
“我了解的比你想象的多多了,”哈利说,声音颤抖更厉害,“你从来没听到过她的叫喊,是不是?我的妈妈—— 努力不让伏地魔杀我..而你做了那件事一你做了..”
他们俩没来得及再说别的,一个姜黄色的东西从哈利面前飞跑过去;克鲁克山跳到布莱克的胸膛上,蹲在那里不走,正待在他的心脏部位。布莱克眨了眨眼,向下看着那只猫。
“走开。”他喃喃地说,努力要推开克鲁克山。
但是克鲁克山把爪子深插到布莱克的袍子里,就是不动。它把它那张丑陋的脸转向哈利,用那双黄色的大眼睛看着他。在他左边,赫敏抽泣了一声。