「……隈くまなく探したけど、蛇へびはどこにも見つからなかったらしいよ。アーサー、あなたを襲おそったあと、蛇は消えちゃったみたい……だけど、『例のあの人』は蛇が中に入れるとは期待してなかったはずだよね」
「わしの考えでは、蛇を偵察ていさつに送り込んだのだろう」ムーディの唸うなり声だ。「なにしろ、これまでは、まったくの不ふ首しゅ尾びに終っているだろうが うむ、やつは、立ち向かうべきものを、よりはっきり見ておこうとしたのだろう。アーサーがあそこにいなければ、蛇のやつはもっと時間をかけて見回ったはずだ。それで、ポッターは一いち部ぶ始し終じゅうを見たと言っておるのだな」
「ええ」ウィーズリーおばさんは、かなり不安そうな声だった。「ねえ、ダンブルドアは、ハリーがこんなことを見るのを、まるで待ち構かまえていたような様子なの」
「うむ、まっこと」ムーディが言った。「あのポッター坊主ぼうずは、何かおかしい。それは、わしら全員が知っておる」
「今朝、私がダンブルドアとお話したとき、ハリーのことを心配なさっているようでしたわ」ウィーズリーおばさんが囁ささやいた。
「むろん、心配しておるわ」ムーディが唸うなった。「あの坊主ぼうずは『例のあの人』の蛇へびの内側から事ことを見ておる。それが何を意味するか、ポッターは当然気づいておらぬ。しかし、もし『例のあの人』がポッターに取とり憑ついておるなら――」
ハリーは「伸のび耳みみ」を耳から引き抜いた。心臓が早鐘はやがねを打ち、顔に血が上った。ハリーはみんなを見回した。全員が、ひもを耳から垂たらしたまま、突然恐きょう怖ふに駆かられたように、じっとハリーを見ていた。
“——他们把那里搜遍了,就是找不到那条蛇,它好像咬了你之后就消失了——可是神秘人不可能会指望一条蛇进去吧?”
“我想他是放它出来侦察的,”穆迪的粗嗓门说,“因为他至今没什么进展,对吧?我估计他是想探探情况,如果亚瑟不在那儿,那畜生就会有时间多看看。波特说他看到了全过程?”
“对,”韦斯莱夫人的声音有点不安,“你知道,邓布利多似乎一直在等着哈利看到这种事——”“啊,”穆迪说,“波特那孩子是有点怪,我们都知道。”
“今天早上邓布利多跟我说话的时候,好像有些担心哈利。”韦斯莱夫人小声说。
“他当然担心了,”穆迪粗声说,“那孩子通过神秘人的蛇的眼睛看东西。波特显然不知道这意味着什么,但如果神秘人附在他身上——”
哈利把伸缩耳摘了下来,心怦怦乱跳,脸上火辣辣的。他看看其他人,他们都望着他,线还挂在耳朵上,脸上带着突如其来的惊恐。